パンドラの箱

一人超ムーの世界(社会派)

欲望の世界経済史~資本主義はやはり終わるガイアの法則~

3年前に放映された2017年3月26日にNHKで放映された「欲望の世界経済史 序章」を改めて見て、思うところを記載したいと思います。

私はだいぶ前からもう資本主義は限界を迎えていると思ってました。
仕事をしていても本当に人が欲しいと思っているものを作っている会社は少なく、複雑に難しくしているが、実際は堀江貴史さんが「時間革命」という本で書かれていた通り、殆どの仕事は仕事を増やす為だけに出来ているに過ぎず、すなわち99%とまでは言わないですが、半分位の仕事は今無くなっても社会は困らないと思います。

そういったことも色々考えさせられるこの番組は、
大阪大学准教授である安田洋祐さんが世界の経済の知見にインタビューする形で進んでいきます。

今の資本主義社会は18世紀にイギリスで起きた産業革命から始まり今日に至ります。
そして1776年にアダム・スミスによって書かれた「国府論」で「それぞれがみずからの利益を求めることによって見えざる手によって社会全体は富を生む」という免罪符によって、人間の欲望を肯定し資本主義は走り続けてきたわけです。

しかしこの考えに世界の知見は警告を鳴らします。

・今の資本主義では、富裕層が社会の富を吸い上げ貧富の差は広がるいっぽうである。
byダニエル・コーエン(パリ第一大学経済学教授)

・実は今の社会というのは、産業革命以前の社会より貧しくなっている。
byグレゴリー・クラーク(カリフォルニア大学教授)

・多くの人が描く資本主義とは、常に快晴の中を走る船の様なイメージであり、嵐や船が壊れた時のことを考えていない。もちろん快晴で在ることを望むが、本当に素晴らしい船とは、どんな時でも安定して走れる船だろう。そしてこのまま成長だけを追い求めると「KAROUSHI」という終焉をむかえてしまうだろう
byトーマス・セドラチェック(チェコ経済学者)

ここで衝撃的な数字の話ですが、(2017年当事)
世界のトップ8人の資産(4260億円)が世界人口半分の36億人の資産と同じだと言うことです。
(このことは、多くの人が既知の事実とし認識し始めているかもしれません)

要は、お金の増やし方を知っている人が、さらに自分達の都合の良い様にお金を増やせるルールに書き換え、富はお金持ちの方にしか流れなくなっていると言うのです。

どんなにあくせく働いたところで、お金持ちにはなれないルールなのです。
それなのに一般庶民はそんなことも知らずに、未だ聖書で言うところの労働と繁殖を続けているに過ぎないのです。

アダムとイブは欲望という知恵の実を食べたことによって、神(本当の自分)と切り離され楽園を追放され、本当の望み(本当の自分)が分からないまま、労働と繁殖を繰り返す存在に成り下がったのです。

世界トップの富裕層の話なんて自分には関係ないと思いがちですが、したくない仕事をお金のためにやっているとしたら、したくない結婚をお金や世間体の為にしているとしたら、、自分の魂に嘘をついて生きることになり、いつまで経っても本当の望み(本当にしたいこと、本当に好きな人)は満たされず、自分も他人も傷つけ続けるサイクルから逃れることはできないでしょう。


ここで一人一人が自分が立たされている場所についてよく考えなければいけません。


しかし、誤解してはいけないのは、資本主義がダメだったわけではありません。18世紀にイギリスで起きた産業革命は地球にとって必然であり、ガイアの法則だったのです。

ここから少し地球の法則についての話になります。
というのもどうも地球には文明が栄えるポイント、法則があるというのです。これについて千賀一生さんが「ガイアの法則」という本で述べられているので詳しくはそちらを読んでいただきたいのですが、

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つまるところ、地球の文明が栄える周期は1611年ごとに22.5度ずつずれて行き、ひとつ前の文明と言うのが、いわゆるアングロサクソンを中心とした産業革命にはじまる資本主義社会だったわけです。
男性的でお金や競争や物質主義で勝ちにこだわる、まさしく資本主義社会そのものです。

その次の文明と言うのがなんと日本の関西である、約東経135度付近を中心に栄える文明だそうです。
その始まりの合図が1995年におきた阪神淡路大震災だったわけです。
そしてその文明は争いを好まず、みんなが平等に幸せになれる社会が繁栄することになります。

ということからも資本主義はもう終わるのです。
むしろもう終わっているのです。

自分達だけが勝って儲かれば良いと言う考え方は、もうかなり古いと言えますし、そういうエネルギーに地球は力を貸してくれません。

このことにコロンビア大学教授であり、かつアメリカだいとうりょう諮問委員会委員長や世界の銀行のチーフエコノミストを務めたジョセツ・ステグリッツさんも言及されております。

GDPや利益率、取引の拡大だけを見て社会に価値のある会社だと決めつけるのは、非常に危険である。特に気になるのが働く人の扱いについてである。テクノロジーの進化によって既存の職を奪って、経済にイノベーションを起こしても、職を奪われた人が悲しい思いをしたまま社会全体が良い方向に向くことはもう無い。

この意見はガイアの法則から見ても、時代に沿った考え方であり、もろ資本主義社会で生き抜いた人なのに思考がすでにアップデートされていて凄いと思いました。

しかしこれに相反するように、Uberに投資をするベンチャー投資会社のスコット・スタンフォードさんは、経済のイノベーションの為に失業率が30~40%になってもその時は、また違う仕事を考えればいいという考え方もまた一理あります。

誰かの何かを奪ってでも自分が幸せになろうと言うところの考え方は、もはや古いです。
これは絶対です。
しかし、テクノロジーが進化することで人間がする必要のない仕事はロボットに働いてもらったら良いかもしれません。聖書で言うところの労働からの解放です。

資本主義か社会主義かと言った二極性ではなく、AでもBでもない、どちらもの良いところを利用したCやDの社会が創ることを目指したいところです。